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プロフィール

つぐみ

Author:つぐみ
ーー自分の性癖を素直に晒け出せる男性を、可愛らしくとても愛しく思います。
受けとめ尽くしたいと願い、涙が零れるのです。
「刺激」と「癒し」どちらも感じて頂けると嬉しいです。
「非日常」を一緒に味わいましょう。
そして心が通い合ったら、御調教の最後にどうぞ、つぐみのことを抱きしめて下さいーー


はじめまして。
SMクラブ『L'amant』の、すこやかM女つぐみです (*'-'*)

御主人様方の「愛」あるプレイに、つぐみのココロとカラダはいつもぽっかぽか (*´-`*)

大好きなSM談議から、とりとめのないお話まで、お付き合い頂けると幸いです (*^-^*)

召しませ、つぐみワールド。
(((o* ̄  ̄)o ...。


※うお座のA型。
特技はピアノと絵を描く事。
趣味は読書と囲碁、香水・人形の収集。美術館巡り。
好きな音楽は、テクノとゴアトラ、クラシック、ゲームのサントラ等。
漫画やアニメも好き。
尊敬するアーティストはhide、種田陽平、竜騎士07、シンディ・シャーマン。
好物はチョコレートとチーズ、お豆腐。

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『SM奇譚』第2話~鞭を知る~

今夜初めてお会いする御主人様は、無類の鞭好きなのだそう。

どんな「好き」だろう?
どの程度「好き」だろう?

ホテルのロビーであれこれ考えていると、一人の男性が私に気付き、近寄ってきた。

背の高い痩せた、眼鏡をかけた知的な感じの•••年は、40代後半くらいだろうか。
多分、彼だ。

「すぐにわかったよ。目印の黒髪が目を引くね」
優しそうな笑顔に、私はホッとした。


彼の自然なエスコートで、二人で他愛もない会話を交わしながら部屋に向かう。
広くて立派で高そうな部屋•••。
少しばかりSMには似つかわしくない、ラグジュアリーな空間。

早速お互いの自己紹介をした後、性癖やプレイの傾向性についてカミングアウトする。プレイをするにあたっての、カウンセリングのようなものだ。

時間差で、別々にシャワーを浴びる。
部屋に戻り、私は全裸のまま御主人様の前に鎮座する。
「お待たせ致しました」

もうその頃には、先ほどまでの空気ではないことに気付いていた。
御主人様の佇まいや表情、醸し出す空気が一変している。

ああ、そうだ。
笑顔が素敵な紳士に限って、プレイに入ると豹変するんだっけ。
コレ、いわゆるSMあるある。

御主人様は衣服をカッチリと着込んでおり、私は全裸で跪き、いかにも奴隷風情。
最初に上下関係をキッチリ刷り込まれる。それでいい。
私はいま、最下層の奴隷。
「M」のスイッチが入る。ゾクゾクする。

用意するものは? との私の問いに、「鞭だけでいい」と御主人様。

ああ、覚悟はしていたけれど、これから数時間、鞭のみなのか•••。

私は言われるがまま四つん這いになる。
背後に威圧感を感じる。
私はチラリと、視界の端に映る御主人様の顔を見やった。
そこには、聖人君子のような微笑みがあった。逆にある種の狂気を感じる。


ヒュン!

皮が宙空を切る。
最初の一打は臀部にヒットする。

あっ、物凄く上手だ。
私は咄嗟にそう感じた。

御主人様の腕は、ファースト・コンタクトで理解できる。

今日は幸せだ。


この、所謂〝鞭が上手い〟とはどういうことなのか、なんとも説明がし難い。
もちろん技術的なこともあるけれど、それだけではない。

凄い。
相当痛いのに、まったく嫌な不快な痛みではない。

背中、腰、お尻、腿と、次々に的確に芯にヒットさせてくる。

私の見解では、鞭が上手いというのは、〝いくらでも受け入れたくなる〟〝限界まで受け入れたい〟
思わずそう思わせられる打撃。


どのくらい経っただろうか。

どんなに上質な痛みでも、そろそろ辛くなってくる頃だ。
皮膚はとっくに赤くなり、ところどころ腫れ、痣になりかけている。

そう。どんなに手練れた鞭でも、鞭は鞭。痛いのだ。
本来は懲罰に使うものなのだから。

くぐもった呻き声。
金切り声のような泣き声
艶を帯びた喘ぎ声。
声にならない押し殺した悲鳴。

この辺りから、私の心は目まぐるしく葛藤し始める。
何百という心変わりを経験する。

ああ•••もうギブアップしようか
•••待って、もっと期待に応えたい•••
でも、こんなに痛いんだよ? 苦しいんだよ•••?
それでも、受け切りたい
それよりも、何よりも、失望させたくない•••
•••もう少し、あともう少しだけ•••
でも、もう限界••••••

朦朧とするなか、喧騒のようなものが聞こえる。
〝もっと泣け〟
えっと•••そんな風に聞こえる気がするのだけれど、定かではない。
こんなに鞭の嵐を受けたのは初めてだ。


私は泣き虫M女。
喜んでもらえるのなら本望。
今日の私は鞭奴隷。
御主人様のお好きなように、お気の済むまで存分に鞭を振るってください。


気が遠くなるような時間が過ぎ、私はやっと嵐から解放された。

憐れ私はボロ雑巾。
鞭奴隷の私にはお似合いだ。
惨めな自分に、自嘲的にしばし酔う。

ぐったりした私の肢体を、御主人様は慎重に引き起こす。
私はビクッと身体を強張らせる。

ふいに、次の瞬間。
グッと力強く、御主人様は私を抱き締めた。
「ありがとう」

それはそれは短い言葉だったけれど。
今の私を混乱させるには十分で。

何かが私の頭の中で弾けた。

次の瞬間、堰を切ったように、両の眼から涙がドッと溢れてきた。
もう止まらない。
哀しくなんかない。痛みだって大分引いた。
なのに、何で何だろう。この訳の分からない涙は。
ただ、何かの、何かしらの歪みのようなものが私の中で矯正されてゆく。

人目もはばからずしばし私は、小さい子供のようにわんわん泣いた。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
もはや、何で謝っているのかもわからなかった。
うわ言のように、そう繰り返した。

そんな私を御主人様は、満足気に見守る。
会ったばかりの時とはまったく違う笑顔が、そこにはあった。

私は、涙と鼻水と涎でグシャグシャの顔で、同じように笑顔を見せた。
この上なく醜いことはわかっていたけれど、心はまるで、憑き物でもとれたかのように、晴れやかだった。

「とても、美しいよ」
御主人様はそう言って、こんなみすぼらしい私にキスをしてくれた。

御主人様の背中にしがみついた手に、私はほんの少しだけ、力を込めた。
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